Q&A

Q&A

離婚公正証書の作成について、よくある質問をまとめました。

Q:その1

離婚した後、離婚時の姓を名乗ることができるのですか?

A:結婚によって姓を変更した側は、離婚によって元の姓に戻るのが原則です。
しかし、離婚後も姓を変えたくない場合は、「離婚の際に称していた氏を称する届」を届出人の住所地又は本籍地の市区町村役場に提出します。提出期限は離婚後3ヶ月以内ですので注意が必要です。それを過ぎると家庭裁判所の許可が必要になります。

Q:その2

離婚をした場合、子どもの戸籍と姓はどうなるのですか?

A:両親が離婚して、一方が戸籍を抜けても、父母のどちらかが親権者になっても子どもの戸籍は変わりません。
また、母親が親権者となって子どもを引き取った場合、母親は旧姓に戻り、新しい戸籍を作っても、子どもは父親を筆頭者とする戸籍のままで、姓も変わりません。親権者である母親が子どもと同じ戸籍、姓にしたい場合は、家庭裁判所での手続きが必要になります。
具体的には、「子の氏の変更許可の申立て」をします。申立人は子ども自身になります。子どもが満15歳未満の場合は、法定代理人(親権者)が申立をします。家庭裁判所で氏の変更許可を得たら、審判書の謄本を添えて、市区町村役場の戸籍係に「入籍届」を出します。

Q:その3

養育費はどのように決めたらよいのですか?

A:養育費は子どもが生活をするために必要な費用のことで、衣食住の費用のほか、教育費、医療費、お小遣いなどの適度な娯楽費も含まれます。
離婚をしても親には未成年の子どもを扶養する義務があり、子どもには扶養を受ける権利があります。養育費の対象となる年齢は、父母の話し合いで決めます。成人する満20歳までとする場合と高校や大学を卒業するまでとする場合があります。養育費の金額に法的な規定があるわけではなく、父母の収入や財産、生活レベルなどに応じて話し合いで決めていきます。
金額は必要な最低限度の額ではなく、離婚後も親には子どもに親と同等のレベルの生活をさせる義務があると考えられています。

Q:その4

一度決めた養育費は変更できないのですか?

A:養育費の支払は長期にわたるものなので、様々な状況の変化に応じて、離婚時に決めた養育費の額を変更することができます。養育費の変更については、双方の話し合いによって決めますが、話し合いがまとまらなければ、家庭裁判所に調停を申し立てます。
養育費の増額が認められる正当な理由としては
 ・子どもの進学などで教育費が増加した
 ・子どもの病気や怪我で多額の医療費がかかった
 ・監護者の病気や怪我、リストラや倒産で監護者の収入が低下した
などがあります。

養育費の減額が認められる正当な理由としては
 ・病気や怪我、リストラや倒産で支払う側の収入が低下した
 ・監護者が再婚や就職で経済的に安定した
などがあります。

Q:その5

離婚する場合には必ず慰謝料が発生するのですか?

A:慰謝料は離婚の際に必ず発生するものではありません。 慰謝料は相手方の行為によって受けた精神的苦痛に対する損害賠償です。暴力や不倫など配偶者の不法行為によって結婚生活が破綻し、 離婚をせざるを得なくなったことの精神的苦痛に対して、配偶者への請求ができます。
したがって、結婚生活が破綻した原因が明らかに配偶者にあるという場合でなければ請求できません。性格の不一致や原因が双方に同程度あるような場合は請求できない場合があります。
なお、慰謝料は配偶者だけではなく、配偶者の不倫相手など、離婚の原因を作った第三者にも請求が可能です。
慰謝料には時効があり、請求できるのは離婚成立後3年以内です。

Q:その6

財産分与とは何ですか?

A:離婚時には、夫婦が結婚している間に協力して築き、維持した財産を夫婦それぞれに分け合います。これが財産分与です。
例えば、妻が専業主婦で夫の収入だけで生活し、預貯金や不動産の名義が夫であったとしても、財産を築き、維持できたのは妻の協力(家事労働、内助の功)があったからとみなされ、実質的に財産は夫婦共有のものと考えます。
離婚の際には、この共有財産をそれぞれの貢献度にあわせて分けます。
また、専業主婦で小さな子どもがいて、離婚後すぐに仕事につくことができず、収入が得られない状況であれば、仕事につくまでの生活費を援助する程度の財産分与が考えられます。
夫婦に共有財産がなくても、離婚後の生活が経済的に不安定になる場合は、財産分与を請求できることがあります。
また、財産分与は夫婦で築いた財産の清算なので、離婚原因にかかわらず請求できます。
たとえ、離婚の原因が専業主婦の妻の側にあったとしても、財産分与の請求ができます。

Q:その7

財産分与の対象となる財産は何ですか?

A:結婚後に夫婦が協力して取得し、維持した財産が財産分与となります。
具体的には、現金、預貯金、有価証券、不動産、家財道具、自動車、美術品、高価な宝石、着物、保険、負債(住宅ローンなど、夫婦が生活するためにできた借金)などがあります。
従って、結婚前から所有していた財産や、結婚後父母などから贈与された財産、相続した財産、日常的に単独で使用するもの、結婚前の借金、別居後に各人が取得した財産は各人の特有財産なので、財産分与の対象にはなりません。

Q:その8

面会交流とは何ですか?

A:子どもと離れて暮らす親には、離婚後子どもと会ったり、 連絡を取る権利があるとされています。これを面会交流権といいます。
内容としては、会う頻度や面会時間、場所などを具体的に決めて文書にします。
子どもを引き取った側は、別れた相手方とは会わせたくないと思っていても、理由もなく子どもとの面会を拒否することはできません。
ただし、親と会うことが子どもの福祉にとって害がある場合(例えば、暴力をふるう、連れ去りの恐れがあるなど)は、面会の拒否や制限をすることができます。
話し合いがまとまらない場合は、家庭裁判所に「調停」を申し立てることになります。

Q:その9

親権と監護権はどのような違いがあるのですか?

A:親権には、子どもの衣食住をの世話をし教育やしつけをする権利のことである「身上監護権」と、財産を管理する能力のない未成年者に代わって法的に管理し、契約などの代理人になる「財産管理権」があります。
親権者と監護権者を分けることもでき、この場合、親権者は財産管理権の部分の権利と義務を負い、監護権者は、身上監護権の部分の権利と義務を負うことになります。

Q:その10

自己破産すると養育費は免責になるのですか?

A:養育費は、自己破産して免責決定を受けても支払い続けなければなりません。
通常、自己破産して免責決定を受けると、以降は借金の支払いの責任を免れます。
しかし、養育費については、非免責債権となっていて、破産免責となったとしても、支払わなければなりません(破産法第253条)。
子どもの福祉の観点から、免責されない債権として定められてます。

Q:その11

内縁関係の場合に慰謝料と財産分与は請求できますか?

A:内縁は婚姻届を出していないので、相続できなかったり、法的な保護を受けることができません。
しかし、内縁にも婚姻に関する夫婦の同居、協力、扶助義務など民法の規定が準用されています。
内縁について判例は、内縁を準婚姻関係としており、内縁の夫婦で作り上げてきた財産があれば財産分与を認め、内縁の解消について、夫婦のどちらかに責任があれば慰謝料の請求も認めています。

Q:その12

離婚協議書より離婚公正証書にするメリットは何ですか?

A:離婚協議書を公正証書にするメリットは、財産分与、養育費、慰謝料などについて、 相手方が支払いを怠った場合に裁判所へ訴えを提起することなく、債権執行の申立てができる点にあります。
相手方が約束を守らなかったら、 裁判所に申立てをして、給与や預金口座、不動産等を差し押さえてもらうことが可能です。
離婚後に約束をしていた養育費が支払いされなくなったというケースは意外と多いのです。
金銭関係、親権、面会交流権などの取り決めをして 公正証書を作成しておくべきです。
男性側としても子どもとの面会交流を条項に記載したり、お互いこれ以上金銭的請求しないという清算条項が可能ですので、双方にとってメリットがあるといえます。

Q:その13

別居中の生活費はもらえるんでしょうか?

A:正式に離婚するまでは、夫婦間には生活費用を分担しなければならない義務があります。
主婦やパートなどの仕事をしていたため、収入が配偶者よりも少ない場合には婚姻費用として生活費を請求しましょう。
もらえない場合は、家庭裁判所に婚姻費用の分担の調停を申し立てて解決を図る方法があります。

Q:その14

離婚する時に決めておいたほうがよい事柄は何ですか?

A:協議離婚の際には、①未成年子の親権者をどちらにするか、②子どもの養育費の額と期間、③子どもとの面会交流の頻度、④財産分与の内容、⑤慰謝料の有無と額、⑥離婚後の戸籍と姓をどうずるかなどが挙げられます。

Q:その15

面会交流について取り決めたけれど、約束通り実行されない場合はどうすればよいですか?

A:離婚協議や調停で面会交流について決まったけれども、子どもと会えない場合は、家庭裁判所に履行勧告の申し立てをすることができます

Q:その16

婚姻費用とは何ですか?

A:婚姻費用とは、夫婦が社会生活をする上で必要な一切の生活費のことです。
衣食住の費用、交際費、医療費、養育費、教育費などが含まれます。夫婦はお互いに婚姻の費用を分担しなければなりません。

Q:その17

外国人との離婚はどのようにするのですか?

A:離婚するにあたって、夫の本国法が適用されるのか、妻の本国法が適用されるのか、あるいは居住している国の法がてきようされるのかが問題となりますが、「法例」という法律によると、日本に居住している場合、は日本の法律が適用されることになります。
よって、協議離婚も可能ですし、財産分与や慰謝料の請求も認められることになります。

Q:その18

相手方の財産の差し押さえはどの範囲までできるのですか?

A:慰謝料の場合は、支払いが滞っている分か、期限の利益を喪失しているのであれば将来の分も含めて差し押えができます。
給料を差し押える場合、税金などを差引いた手取り額が28万円を超える場合はその額から21万円を引いた金額を差し押えることができます。
しかし、手取り額が28万円以下ならその額の4分の1までしか差し押えができません。
養育費の場合は、滞納分だけでなく、将来の分も差し押えでき、給料の手取額の2分の1の金額まで差し押えることが認められています。
役員報酬は全額差し押さえの対象となりますが、年金、恩給、失業保険は差し押え禁止となっています

Q:その19

差し押さえをする相手方の財産が解からない場合はどうずればよいでしょうか?

A:相手方の財産状況がわからない場合は、調停調書や和解調書であれば「財産開示の制度」を利用することが可能になります。

Q:その20

ローンがまだ残っているマンションを財産分与するにはどの様な方法があるでしょうか?

A:ローンがまだ残っているマンションを財産分与するには、①マンションを売り、その売却益を分与する、②マンションは夫の名義のままで夫がそこに住み続け妻に金銭を支払う、③マンションは夫名義のままで、夫がローンを全額負担し、妻が夫と賃貸借か使用貸借の契約を結び、マンションに住む、④マンションの名義を妻に変更し妻が住み続けるが、マンションのローンは夫が全額負担する、という方法があります。

Q:その21

夫が養育費を支払ってくれなくなった場合、どのような手段がとれますか?

A:子どもを扶養する義務は両親にありますので,両親が離婚した場合であっても,双方がその経済力に応じて子どもの養育費を分担することになります。
養育費について話合いがまとまらない場合や話合いができない場合には,子を監護している親から他方の親に対して,家庭裁判所に調停又は審判の申立てをして,養育費の支払を求めることができます。調停手続を利用する場合には,子の監護に関する処分(養育費)調停事件として申し立てることになります。

Q:その22

送達とは何ですか?

A:養育費不払いの場合、強制執行を行うには、事前に債務者に公正証書を渡しその契約内容を知り得る状態にしておくこと、その手続きを確実に完了したことを証明しなければなりません。
養育費等を支払う側(債務者といいます)に公正証書が渡されていることを証明する「送達証明書」が必要になります。
送達は、交付送達と特別送達に分類できます。交付送達とは、債務者本人が公証役場に出頭して公正証書を作成する際に、公証人が公正証書謄本を債務者に直接手渡しすることによって送達を完了することです。
交付送達が可能な場合は、公正証書作成時にその手続きを済ませておくことをお勧めします。
また、特別送達とは、公証役場で、公証人名で債務者宛に公正証書謄本を郵送してもらうことです。
配達証明等を使い当事者間で郵送手続きを行っても証明にはならず、公証役場で手続きを行わなければ、送達証明書は交付されません。
代理人出頭により債務者本人が公証役場に出向かない場合に、この特別送達を行います。

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